GraphPad Prism  6 ユーザーズガイド

学術誌への掲用のエクスポート

学術誌への掲用のエクスポート

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学術誌への掲用のエクスポート

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学術誌に掲載用の図を提出する際、使用する形式を決定する必要があります。学術誌ごとに独自の規則があり、また、これらの規則は変更されることもあります。Prism グラフを掲載用に準備する場合の一般的な注意事項について説明します。

TIFF ファイルでのエクスポート

ユーザーからのフィードバックによると、通常 TIFF 形式でのエクスポートは問題ありません。注意:

たいていの場合、Prism でページの背景を白色に指定し、「エクスポート」[Export] ダイアログで、ファイルに色を含めるオプションをオンにします。透明の背景にすると、問題が発生することがあります。
解像度については、学術誌のガイドラインに従ってください。最高の解像度 (1200 dpi) を選択するのが適切のようですが、一部の学術誌では 300 dpi が好まれる場合もあります。100 dpi の解像度は掲載用には低すぎるため、使用しないでください。一部のユーザーから、学術誌で求められる解像度よりも高い解像度に常に設定するようにすると問題がない、というフィードバックもあります。
カラー モデルは学術誌で求められるものを選択してください。学術誌ごとに要件が異なります。現在は RGB の方が CMYK よりも一般的なようなので、学術誌の要件が不明な場合は RGB を選択します。グラフが白黒のみの場合は、モノクロームかグレー スケールのカラー モデルを選択します。
サイズについては、エクスポートされたファイルが学術誌で求められる幅と同じになるように選択します (詳細)。
圧縮については、LZW 形式が標準で、学術誌の出版プロセスで問題になることがないため、この形式を選択します。

EPS ファイルでのエクスポート

EPS ファイル (encapsulated postscript) は、グラフをベクトルおよびフォントにエンコードするため、解像度が無限になります (埋め込まれた画像以外)。TIFF や他のビットマップ ファイルよりもコンパクトで高画質になります。提出先の学術誌で EPS が利用可能な形式として指定されていない場合、公開されているガイドラインが古い場合もあるので学術誌に問い合わせてみてください。

EPS ファイルのフォントの問題

Prism Windows では、EPS ファイルにエクスポートする際、フォントをアウトラインに変換するオプションがあります (Mac 版にはない)。

デフォルトは、フォントへの参照を維持しつつテキストが文字として保存されます。標準のフォントのみを使用した場合、この形式だと学術誌の出版側でテキストの編集、またはフォントおよびサイズの変更が可能です。唯一の欠点は、使用したフォントとまったく同じものがインストールされていないコンピューターでこのファイルが開かれる場合、他のフォントが代用され、グラフ (またはレイアウト) の表示形式が変わってしまう点です。標準のフォントを使用する場合は、この方法をお勧めします。

すべてのテキストをアウトラインまたはグリフに変換するオプションをオンにすると、グラフまたはレイアウトの表示形式は、使用したフォントがインストールされていないコンピューターの場合でも維持されます。欠点は、テキストはテキストとしてエンコードされないため、学術誌側でファイルを処理する際にテキストを編集したり、ポイント サイズや別のフォントに変更したりできない点です。この方法は、図で一般的でないフォントを使用し、学術誌側のコンピューターにこれらのフォントがインストールされているか不明な場合にのみ使用することをお勧めします。

Prism Mac では常にフォントはアウトラインに変換されます。

Adobe 製品には、上記の 2 つの方法の良い点を組み合わせた、3 つ目のフォント処理方法がありますが、弊社製品にこの方法を実装するのに必要なフックが Adobe 社より提供されていません。Adobe Illustrator を使用している場合は、以下の方法でうまくいくことが多々あります。Prism Windows から、テキストのアウトライン変換なしでグラフをエクスポートします。または、コピーおよび貼り付けを行います。続いて、Illustrator から EPS 形式でエクスポートします。弊社では Illustrator を使用していないため詳細は提供できません。

埋め込みフォントという用語に注意してください。学術誌から求められたら、何を意味するの確認してください。以前のバージョンの Prism および他のプログラムの一部では、フォントのアウトライン変換処理を表現するのに "埋め込み" という用語が使用されていました。Adobe 社や一部の学術誌では、"埋め込み" という用語は、上記の 3 番目の方法 (Prism では提供していない方法) を表現するのに使用されています。

カラー モデルの選択

グラフが白黒のみの場合は、モノクロームかグレー スケールのカラー モデルを選択します。

カラー グラフの場合は、学術誌で求められるカラー モデルを選択します。学術誌ごとに要件が異なります。現在は RGB の方が CMYK よりも一般的なようなので、学術誌から指定がない場合は RGB を選択します。

EPS ファイルのプレビュー

Prism から EPS ファイルをエクスポートしたら、表示して適切かどうかを確認します。Mac 版の場合は問題ありません。ファイルをダブルクリックするだけで、OSX システムに含まれている Preview プログラムが起動し、ファイルが表示されます。実際には Preview で EPS が PDF に変換され、PDF 画像が表示されます。

しかし、Windows 版の場合は、EPS ファイルを表示するためのビルトイン プログラムはありません。Adobe Illustrator が多くの学術誌で使用されている標準プログラムのようなので、可能であれば EPS ファイルを Illustrator にインポートしてください。Illustrator がない場合は他のプログラムを探す必要があります。ファイルをダブルクリックして、EPS ファイルを表示できるプログラムがすでにインストールされているかどうか試してみてください。また、無償の GhostScript プログラムでも機能するので試してみてください。他のオプションとしては、Prism から PDF ファイルとしてエクスポートして表示する方法もあります。EPS と PDF ファイルにはほぼ同じ情報が含まれる ("ラッパー" が異なる) ため、これで問題ありません。