カテゴリー別アーカイブ: 統計関連

0135 Prism8で利用できる統計解析機能にはどのようなものがありますか?

GraphPad Prism9で利用可能な統計解析機能はこちら

GraphPad Prism 8 での統計解析機能は下記の通りです。赤太字のものが新機能となります。


XY分析

  • 線形回帰
  • 非線形回帰
  • 3次スプライン&LOWESS曲線
  • スムージング曲線
  • 曲線下面積(Area Under Curve)
  • デミング(Deming)回帰分析
  • Row means with SD or SEM
  • 相関分析
  • 標準曲線の内挿
  • 非線形回帰と多重回帰の両方でポアソン残差の予測を指定できるようになりました。
  • Pade(1,1)の近似式、成長方程式、線形二次方程式、ヒンジ関数
  • 外れ値の削除を選択した場合、外れ値のない”クリーンな”データを含む結果テーブルを作成することができます。

カラム分析

  • t検定
    • 対応のないt検定
      ・マンホイットニー(Mann-Whitney)検定
      ・ コルモゴロフ-スミルノフ
      (Kolmogorov-Smirnov)検定
    • 対応のある t検定
      ・ウィルコクソン符号順位(Wilcoxon) 検定
      ・比率によるt検定
    • 平均値間の差についての信頼区間のプロットが可能になりました。
  • 一元配置分散分析(One-Way ANOVA)
    • ボンフェローニ(Bonferroni)検定
    • ダン(Dunns)検定
    • ダネット(Dunnett)検定
    • フリードマン(Friedman)検定
    • ホルム-シダック(Holm-Sidak)検定
    • クルスカルウォリス(Kruskal-Wallis) 検定
    • ニューマン-クールズ(Newman-Keuls)検定
    • テューキー(Tukey)検定
    • バートレット(Bartlette)検定
    • ブラウン-フォーサイス
      (Browne-Forsythe) 検定
  • ROC曲線
  • ブランド-アルトマン(Bland-Altman)検定
  • 相関

生存分析

  • カプランマイヤー(Kaplan-Meier) 法
  • ログランク(Log-rank)検定
  • ウィルコクソン(Gehan-Wilcoxon)検定

グループ分析

  • 二元配置分散分析(Two-way ANOVA)
    • 欠測値を持つ繰り返し測定データの取り扱いが可能になりました。
    • 複合効果モデルをフィットすることにより繰返し測定データを分析が可能になりました
    • Geisser-Greenhouse補正が可能になりました。
  • 三元配置分散分析(Three-way ANOVA)
    •  繰返し測定3-way ANOVAが可能になりました。
    • Geisser-Greenhouse補正が可能になりました。
    • ボンフェローニ(Bonferroni)検定
    • フィッシャー(Fisher) の最小有意差検定
    • ホルム-シダック(Holm-Sidak)検定
    • ニューマン-クールズ(Newman-Keuls)検定
    • テューキー(Tukey)検定
  • 多重t検定
    • 多重t検定分析で、自動的にvolcano プロット(差 vs. P 値)を作成します。

分割表分析

  • フィッシャー(Fisher) の正確確率検定
  • カイ二乗(Chi-Sqare)検定
    • アーミテージ-コクラン(Armitage-Cochrange)検定

重回帰

  • Prism 8は、多変量のための新しい種類のデータテーブルを提供します。
  • 多重線形回帰

ネストt検定とネスト1-way ANOVA

  • Prism 8では、ネストデータのための新しい種類のデータテーブルが提供されました。

その他

  • 列の統計
    • コルモゴロフ-スミルノフ(Kolmogorov-Smirnov)検定
    • ダゴスティーノ・パーソン(D’Agostino-Pearson)検定
    • シャピロ-ウィルク(Shapiro-Wilk)検定
  • モンテカルロ分析
  • 正規性検定で、Anderson-Darling 検定が追加されました。
  • 対数正規性の検定が可能になりました。
  • 正規性検定の一部としてQQプロットの作成が可能なりました。
  • ほとんどの分析で残差プロットが標準で作成可能になりました。

利用できない統計・解析

GraphPad Prismでは次の統計解析機能を備えておりません.

•多変量解析:多変量解析に関しては、「FAQ0018 Prismで多変量解析はできるのでしょうか?」をご参照下さい。
•ハザード回帰
•ロジスティック回帰
•因子分析
•クラスター分析
•メタ分析
•多変量分散分析(MANOVA)Cochran-Mantel Haenszel検定
• Cochran-Mantel Haenszel検定
•共分散(ANCOVA):2つの線形回帰直線の勾配と切片を比較することは可能です。
•ヨンクヒール-タプストラ(Jonckheere-Terpstra)検定
•スティール-ドゥワス(Steel-Dwass)検定:Prismでノンパラメトリック検定の多重比較をする場合、Dunn検定を用いることが可能です。
•スティール(Steel)検定:Prismでノンパラメトリック検定の多重比較をする場合、Dunn検定を用いることが可能です。
•マクネマー(McNemar)検定:GraphPad Software社が提供するQuickCalcsで行なうことが可能です。

0116 Prism7で利用できる統計解析機能にはどのようなものがありますか?

GraphPad Prism7統計解析機能は下記の通りです。


XY分析

  • 線形回帰
  • 非線形回帰
  • 3次スプライン&LOWESS曲線
  • スムージング曲線
  • 曲線下面積(Area Under Curve)
  • デミング(Deming)回帰分析
  • Row means with SD or SEM
  • 相関分析
  • 標準曲線の内挿

カラム分析

  • t検定
    • 対応のないt検定
      ・マンホイットニー(Mann-Whitney)検定
      ・ コルモゴロフ-スミルノフ
      (Kolmogorov-Smirnov)検定
    • 対応のある t検定
      ・ウィルコクソン符号順位(Wilcoxon) 検定
      ・比率によるt検定
  • 一元配置分散分析(One-Way ANOVA)
    • ボンフェローニ(Bonferroni)検定
    • ダン(Dunns)検定
    • ダネット(Dunnett)検定
    • フリードマン(Friedman)検定
    • ホルム-シダック(Holm-Sidak)検定
    • クルスカルウォリス(Kruskal-Wallis) 検定
    • ニューマン-クールズ(Newman-Keuls)検定
    • テューキー(Tukey)検定
    • バートレット(Bartlette)検定
    • ブラウン-フォーサイス
      (Browne-Forsythe) 検定
  • ROC曲線
  • ブランド-アルトマン(Bland-Altman)検定
  • 相関

生存分析

  • カプランマイヤー(Kaplan-Meier) 法
  • ログランク(Log-rank)検定
  • ウィルコクソン(Gehan-Wilcoxon)検定

グループ分析

  • 二元配置分散分析(Two-way ANOVA)
  • 三元配置分散分析(Three-way ANOVA)
    • ボンフェローニ(Bonferroni)検定
    • フィッシャー(Fisher) の最小有意差検定
    • ホルム-シダック(Holm-Sidak)検定
    • ニューマン-クールズ(Newman-Keuls)検定
    • テューキー(Tukey)検定
  • 多重t検定

分割表分析

  • フィッシャー(Fisher) の正確確率検定
  • カイ二乗(Chi-Sqare)検定
    • アーミテージ-コクラン(Armitage-Cochrange)検定

その他

  • 列の統計
    • コルモゴロフ-スミルノフ(Kolmogorov-Smirnov)検定
    • ダゴスティーノ・パーソン(D’Agostino-Pearson)検定
    • シャピロ-ウィルク(Shapiro-Wilk)検定
  • モンテカルロ分析

利用できない統計・解析

GraphPad Prismでは次の統計解析機能を備えておりません.

•多変量解析:多変量解析に関しては、「FAQ0018 Prismで多変量解析はできるのでしょうか?」をご参照下さい。
•重回帰:状況によっては、カラム定数を使うことにより、独立変数が 2 つあるモデルをフィッティングさせるのと実質的に同じことが可能です。
•ハザード回帰
•ロジスティック回帰
•因子分析
•クラスター分析
•メタ分析
•多変量分散分析(MANOVA)Cochran-Mantel Haenszel検定
• Cochran-Mantel Haenszel検定
•共分散(ANCOVA):2つの線形回帰直線の勾配と切片を比較することは可能です。
•ヨンクヒール-タプストラ(Jonckheere-Terpstra)検定
•スティール-ドゥワス(Steel-Dwass)検定:Prismでノンパラメトリック検定の多重比較をする場合、Dunn検定を用いることが可能です。
•スティール(Steel)検定:Prismでノンパラメトリック検定の多重比較をする場合、Dunn検定を用いることが可能です。
•マクネマー(McNemar)検定:GraphPad Software社が提供するQuickCalcsで行なうことが可能です。

0097 バグ:Prism 6.02と6.0cでのWilcoxonの符号付順位検定(Wilcoxon signed-rank test)

Wilcoxonの符号付順位検定は、列の統計(column statistics)分析の一部です。理論値と中央値を比較するオプションをチェックし、ノンパラメトリック検定を行います。

Prism 6.02と6.0cで、重大なバグが見つかりました。
Wilcoxonの符号付順位検定では、常にP < 0.0001と出力されます。

このバグは6.00、6.0a、6.01、6.0bにはありません、6.03と6.0dにでフィックスされます。

関連したWilcoxon符号付順位和検定( Wilcoxon matched pairs test)では問題はありません。

このバグは、列の統計の一部である符号付順位検定だけで生じます。

0094 生存分析で同じ時間で発生した複数のイベント/打切りを定義する

 

Prismの生存分析で、同じ時間で発生した複数のイベントを定義する方法はとても簡単です。

発生したイベントの数だけ、Xに同じ時間を設定しイベントの発生(デフォルトでは、1)を入力します。

以下の図は、150日の時点で対象が2件打ち切られ、46日の時点で3件のイベントが発生したデータの入力例です。

Prismの生存分析では、Xはシーケンシャルに入力される必要はありません。

同じ時間で複数のイベント/打切りが発生した場合も、データはバラバラに入力/定義されていても問題ありません。

以上

0068 生存時間ゼロでのイベントを考慮した生存分析について

Prismでは、基本的に生存時間がゼロ、或いはマイナスでのイベントを考慮した生存分析は出来ません。
これは、モデルと分析の妥当性について、十分に検証が行われている とは言い難いとGraphPad社は判断しているためです。
よって厳密にはPrismで、生存時間ゼロに於けるイベントを考慮した生存分析を行うことは出来ませんが、代価的に、生存時間ゼロ(0)を他の時間の値(X値)よりも十分に小さい値(例:0.000001など)にすることで、イベントを考慮した生存分析を行うことを提案されています。

0067 生存分析の入力データと結果について

Prismの生存分析では、時間 (X値)が 0(ゼロ)或いは負の時間のイベント(Y値)はデータとして無視されます。

 

 

[データサマリー]-[解析不可データ行数]/[Data summary]-[#rows with impposible data]の項目で表示される数値は、計算に利用されなかった(無視された)データの個数です。

0065 Prismでの数値の取扱いについて

Prismでの数値取扱い形式は何ですか?
Prismでは、内部の格納に単精度浮動小数点形式を用います。
入力データ、計算結果も全て単精度浮動小数点形式となります。

Prismの計算精度について教えてください。
Prismでは計算は常に倍精度で行われ、有効桁数は7桁(場合によって6桁)です。

データ・シートで表示される数値で計算が行われるのですか?
Prismの計算では、全て単精度浮動小数点形式で格納されたデータが使用されます。
格納される数値と表示される数値は、必ずしも同じではありません。
また、データ・シートで表示される桁数の数値が使用されることはありません。
但し、単精度浮動小数点形式で取扱い可能な範囲を超えるような数値は入力できません。
この場合、データの単位系を変えるなどの変更が必要です。

データ・シートでの数値の表示で行われる数値のまるめはどのように行われているのですか?
Prismの内部のまるめには、Windows版では、C関数「sprintf()」が使用されています。

非線形回帰分析での結果数値の表示桁数とまるめを変更したいのですが。
数式選択のダイアログで、数式を選択し「出力」タブの「出力の桁数」で変更できます。
まるめについては、ユーザーが指定することはできません。

0062 マクネマー(McNemar)検定について

InstatおよびPrismでは、McNemar検定を行うことは出来ません。

GraphPad社では、McNemar検定が必要なユーザーのために、自社WebサイトのQuickCalcsで計算機能を提供してしています。

1) 下記URLのQuick Calcsにデータを入力後、Calculateボタンをクリックします。
http://www.graphpad.com/quickcalcs/McNemar1.cfm

2) 結果として、P値およびオッズ比が算出されます。

QuickCalcs:
http://www.graphpad.com/quickcalcs/index.cfm

0052 PrismでDunnett法は利用可能ですか?

Prismでは一元配置ANOVA後の多重比較検定でDunnett法を選択可能です。
Prsimでは、一元配置ANOVAを用いて3つ以上のグループの比較を行った場合、さらにグループペア同士の比較を行うために事後テストを選択することができます。
しかしその選択はそれほど単純なものではなく、Prism開発元であるGraphpad Software社は、一つのカラムが制御データ(control data)を表し、他のカラムをその制御データとのみ対比させる場合にDunnett検定を推奨しています。
なおPrismにおけるDunnett検定による事後検定では、グループ数は21以下、かつ全自由度数は10,000以下の制限があります。

0047 1群の全ての値が同じ場合に、対応のないt検定を行うことはできますか。

対応のないt検定は、全ての値が間隔データまたは比率データである時、2群の平均値を比較することを目的としています。
Prismは次のいずれかのデータに対してt検定を実行します。

・カラムプロットテーブルに入力された未加工のデータ
・Mean, N, SD (またはSEM)を伴うデータのグループプロットテーブルの第1列

1群の値が同一である(または、SDないしSEMを0.0と入力した)場合、Prismはt検定を実行しません。
ある1群のSDが0に等しくなる理由としては次の3つの理由が挙げられます。

・同一の値は実際のデータではなく仮想の値である。
例として、コントロールの比として表される列の値の平均と、値としては無効な仮説値100を比べる事にします。
対応のないt検定はこの分析に対して適切ではありませんので、t検定の解析ページを削除します。
データテーブルに戻り同一の値の列を削除し、次に分析(Analyze)をクリックします。
カラム分析(Column Analyses)から、列の統計(Column Statistics)を選択後、パラメータダイアログで1群のt検定(One-sample t test)を選択し、仮説の値(Hypothetical value)を100と入力します。
Prismは各列のデータの平均と仮説の値を比較しながらt検定を行います。1群のt検定はカラム分析の統計であり、t検定による統計ではないことに注意して下さい。

・データが少数の実現値(Possible Value)である。
例えば、値は誰かの子ども達を示す整数とします。
あるサンプルの全員、同じ人数の子どもがいるということは確実にあり得ます。
このような場合はノンパラメトリックテストを使用するのもいいですし、分割表分析(Contingency table)のテーブルにデータを入力するのも方法の1つです。
僅少な値を数に追加(1.000001)してt検定を実行するのも可能ですが、t検定は整数からなるデータの分析ではなく、連続尺度のデータを分析することを本来の目的としていることを留意しておいて下さい。

・データは正しい。変数は連続値(比あるいは間隔)である。
記録された数字の桁数まで1群全ての値が同一である場合は、どちらかの値に僅少な数を加えた値に変更(3.00から3.0000001)して、t検定を実行して下さい。

Ref:GraphPad FAQ#1631