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0165 Prism 10.2.1リリースノート

Prism 10.2.1: 2024年3月06日 (米国時間) リリース開始

このPrismバージョンでは、以前のPrismのバージョンに存在した問題の多くの重要な修正が導入されています。 特に、このバージョンでは、非線形回帰結果の再計算に存在する問題に関連する多数のクラッシュの修正や、他の多くの重要な修正も行われています。 オリジナルリリースノートを参照

グラフのバグフィックス

  • 膨大な数のグラフを含むプロジェクトで、設定されたグラフの書式 (色、シンボル、等)が保存されない問題を修正しました。
  • [コンパクトレター 表示/Compact Letter Display]のラベルが、[行による分類の棒グラフ/Interleaved bars] や [列の要因ごとの棒グラフ/Separated bar graph] から非常に離れて表示される問題を修正しました。
  • プロジェクトに膨大なグラフがあるとき、ユーザーが指定した凡例の位置が保存されない問題を修正しました。
  • 「グラフフォーマット」[Format Graph] ダイアログの「グラフ上のデータセット」[Data Sets on Graph] タブで追加されたデータセットについて、グラフ上で信頼区間が表示されない問題を修正しました。
  • (Mac) レイアウトの “Equalize Scaling Factor” ダイアログで、異なるスケールの2つのグラフについて間違ったスケール値 (%) が表示され、自動的に再スケールしようとすると予期しない動作が発生する問題を修正しました。

その他のバグ修正

  • データテーブルに一つのデータセットしかない場合、[EC50シフト Xは濃度/EC50 shift, X is concentration]モデル、[1本の曲線で、すべてのデータに適切にフィットするか?/Does one curve adequately fit all the data sets?] オプションで、非線形回帰が実行されるとPrismがクラッシュする問題を修正しました。
  • 膨大な数のデータテーブルと結果があるプルジェクトでデータテーブルを複製しようとするとクラッシュする問題を修正しました。
  • 500枚以上のシートを含んでいるプロジェクトファイルを開くとき、クラッシュする問題を修正しました。
  • (Win) [主成分分析 (PCA)/Principal Component Analysis]あるいは、[Cox 比例ハザード回帰/Cox Proportional Hazards Regression]分析で作成されたグラフから再計算を実行するとした瞬間にPrismがクラッシュする問題を修正しました。
  • (Win) 削除された/失われた分析に分析定数がリンクされているファイルを開くことができない問題を修正しました。
  • (Mac) 先に全てのデータセットが元のデータテーブルにコピー&ペーストされていた場合、緑の罫線の結果シートで実行された非線形回帰結果に切り替えようとするとクラッシュする問題を修正しました。
  • (Mac) サブカラムタイトルがPrism内からコピーされたとき、タイトルが恣意的に左や右に調節される問題を修正しました。
  • (Mac) 以下のような操作の間 Prism が必要とされないバックアップフォルダを作成する問題を修正しました:
    • [グラフ形式の変更/Change Graph Type] ダイアログの起動の都度
    • このダイアログ内でグラフ種類を切り替えているとき
    • ナビゲーターパネルで、グラフとレイアウトの順序を変更しているとき
    • 図形オブジェクトや、テキストオブジェクトを複写しているとき

0164 Prism 10.2.0 リリースノートサマリー (2024/0209)

詳細は、このGraphPad社ページでご確認ください。

Prism 10.2.0 は 2024 年 2 月 8 日 (米国時間)にリリースされました。

Prism 10.2.0の主な新機能:

  • macOS のダークモード: Prism は、スタイリッシュなダーク テーマでデザインを見直したダイアログ、ツールバー、テーブル要素によるダーク モードのシステム設定を採用します。
  • コンパクトレター表示 (CLD): 統計的に有意差があるグループを示すためにアスタリスクの代わりに文字を使用することで、ペアごとの比較を表示しながら、グラフ上の混乱を軽減します。
  • カラースキームメニューの再設計: メニュー内で各カラースキームの色を直接表示し、最近使用した配色にすばやくアクセスし、ユーザー定義のカラースキームを見ることができます。
  • 新しい Prism Cloud 管理: Prism Cloud アカウントにすぐにサインインし、簡素化されたより直感的な管理で作業の公開を開始できます。

macOS のダークモード

ダークモードを Prism に導入します! 目の疲れを軽減し、様々なインタラクションを向上させるスマートなダークデザインで、完全にリフレッシュされた視覚体験をお楽しみください。 このスタイリッシュな新しいデザインは、作業環境にあわせてデバイス上でダークモードが可能にされるとき自動的に可能になります。

コンパクトレター表示 (CLD)

多くの1-wayと2-way ANOVA分析では、各々のグループ平均値とすべての他のグループ平均値を比較する多重比較の実行を伴います。 対象となるグループの数によっては、多くの個々の比較が行われる可能性があります。 これらの比較の全てを大カッコとアスタリスクでグラフの上で要約することは結局多くのスペースを必要とし、結果の解釈を困難にします。

コンパクトレター表示(CLD)は、そのグループに関係するすべての比較を評価するために使用でき、各グループに割り当てられた一連の文字に置き換えることで、この問題に対処します。 基本的に、いずれかの2つのグループが文字を共有する場合、これらの2つのグループ間の比較は統計的に有意でないことことが分かります。 いずれかの2つのグループが文字を共有しない場合、これらの2つのグループ間の比較は統計的に有意であることが分かります。

グラフへのCLDの追加は、以下の2つの方法のいずれかで分析されたデータについて利用可能です:

  • 1-way ANOVAに続く多重比較検定で、「各列の平均をその他の列の平均で比較する」[Compare the mean of each column with the mean of every other column]
  • 2-way ANOVA続く多重比較検定で、「行と列に関係なくセル平均を比較する」[Compare cell means regardless of rows and columns]

カラースキームメニューの再設計

グラフに色彩を適用することは、結果を強調し、ビジュアルが希望通りに見えるようにするための最良の方法の 1 つです。 したがって、色彩の選択に、何らかの推測を含めるべきでありません。 Prism 10.2.0では、カラースキームメニューのデザインをアップデート、グラフに適用される塗りつぶしや枠線の色のプレビューを含めました。 連続カラーマップを持つによるグラフについては、使用可能なカラー スキームには、使用されるグラデーション マップも表示されます。

さらに、「最近使用したカラースキーム」[Recently used]と「ユーザー定義のカラースキーム」[User Defined] セクションも追加され、素早くお気に入りのカラーオプションにアクセスすることができるようになりました。より自信を持って色を選択し、グラフに希望する正確な外観を与えることができるようになりました。

新しい Prism Cloud 管理

より簡単にサインインし、Prism Cloudを開始できるようになりました。 管理の改善により、プロジェクトの公開、公開された作業の共有、Prism Cloud ワークスペースの探索、または単に Prism Cloud が提供するものについての詳細を学ぶことでも、がより簡単になりました。

改善された機能

  • ツールバーで、Prism Cloud コマンドの UI/UX をアップデート
  • カラースキーム・メニューへ多数の変更を実装:
    • 各々のカラースキームへ、プレビュー・カラーパレットを追加
    • ヒートマップに、ヴィリディス、マグマ、プラズマ、インフェルノのグラデーションカラーを追加
    • カラースキームメニューに、”最近使用したカラースキーム/Recently used”と”ユーザー定義のカラースキーム/User Defined” を追加
  • 「選択と変換」[Select and transform]分析で、使用可能な関数のセットに SUM および COUNT 変換を追加
  • ツリー ビューと選択された比較カウンターを追加し、1-way ANOVA および ネスト ANOVA 分析で、予め選択された列のペアを複数比較するための 「比較」[Compare]サブ ダイアログのデザインを改善
  • ”比較の形式” ダイアログの「グラフの比較」[Comparisons on Graph]タブに水平スクロールバーを追加
  • Y軸のスケールが “log 10”, “log 2”, the “真数/Antilog”で、最小範囲が > 1 のとき、「軸のフォーマット」[Format Axes] ダイアログの 「小数点以下桁数」[Decimals]オプションが利用可能
  • 「ナビゲーター」[Navigator ]コマンドに”パネル 左/left panel” を追加し、「インスペクター」[Inspector] コマンドに ”パネル 右/right panel”を追加
  • ”設定/Preferences/Settings” ダイアログの”サービス/Services”タブで、カスタマーサポートのリンクをアップデート
  • ようこそ/Welcome ダイアログで、多変量データのプレビューをグラフ例を含むようにアップデート
  • (Mac) Layout シートの上で、”Center everything on the page” コマンドが利用可能になりました

パフォーマンス

  • TXT、CSV、および XML 形式の大きなデータ範囲 (グループプロット/Grouped データ 104x52x1800) を Prism のデータ テーブルにインポートするパフォーマンスが向上し、Prism 10.2 は以前のバージョンの Prism 10 よりも高速になりました。
  • 膨大な量のデータによる相関分析の計算性能が向上し、Prism 10 は Prism 9 より顕著に早くなりました。
  • 変更されたデータ テーブルからリンクしたグラフと結果 (線形回帰、相関、外れ値検出、記述統計) への切り替えのパフォーマンスが向上しました。
  • 大量のデータ (~200000x10x5) を含むプロジェクトの保存で、PZFX 形式を使用する以前のバージョンと比較し、PRISM 形式による保存パフォーマンスが向上しました。
  • (Windows) 大量のデータによる線形回帰分析の計算のパフォーマンスが改善され Prism 10 が Prism 9 よりわずかですが早くなりました。
  • (Windows) たくさんのグラフが含まれるレイアウトをクリップボードにコピーするパフォーマンスが向上し、Prism 10 は Prism 9 よりも顕著に早くなりました。
  • (Windows) 多変量グラフ上でテキストの移動やオブジェクトの描画を行うと長い遅延が発生する問題を修正しました。
  • (Windows) 大量のデータ (15×1600) をレンダリングするグループプロットグラフへの切替えのパフォーマンスが向上し、Prism 10 は Prism 9 よりも数倍高速になりました。
  • (Windows) Microsoft Excel ドキュメントから広範囲のデータ (1024x16x500) をコピーし、Prism のデータ テーブルへのリンク貼付けするパフォーマンスが向上し、Prism 10 は Prism 9 の 2 倍早くになりました。
  • (Mac) たくさんのシートを持つプロジェクトで、 “Duplicate Family” 操作のパフォーマンスを向上させました。

0163 PowerPoint/Wordに貼り付けたPrismグラフをダブルクリックしてもエラーが表示されPrismで開かれなくなった (2023/12/15)

問題内容:
これまで問題なくPrismで開くことができたPrismからPowerPoint/Wordに貼り付けられたグラフをダブルクリックしても、エラーが表示されPrismで開くことが出来なくなった。
GraphPad社による解説

※この問題は、Windows版 GraphPad Prism 9.3.0 以降のバージョンで発生が確認されています。Mac 版Prism ではこの問題は生じません。

原因:
12月10日に行われた Microsoft Edge WebView2 Runtime モジュールのアップデートの影響

回避策:
Prism 10をご利用の場合は、Prism 10.1.2 (2023/12/15 リリース)にアップデートして下さい
Prism 9 をご利用の方は、PowerPoint/Wordを管理者権限で実行し、Prismグラフが埋め込まれたファイルを開きます。

注意:
永続的にファイルのダブルクリックで PowerPoint/Wordが管理者権限で実行されるようにするには、PowerPoint/Word プログラム本体 (POWERPNT.EXE, INWORD.EXE) を管理者権限で実行されるように設定する必要があります。

GraphPad Prism から PowerPoint/Word へ グラフを送る (Ctrl+H, Ctrl+K) 場合、GraphPad Prism 自体も管理者権限で実行されている必要があります

Prism アイコンを右クリックし、“管理者として実行”を選択しPrismを実行し、目的のPrismファイルを開いてください。

永続的にGraphPad Prism が管理者権限で実行されるようにするには、Prism 再婚を右クリックし、“プロパティ” を選択し、ダイアログの “互換性” で、“管理者としてこのプログラムを実行する” をチェックしてください。

0162 Prism 10.1.1リリースノート

Prism 10.1.1 は、2023年11月29日にリリースされました。

Prism 10.1.1 では、Prism 10.1.0 に存在する問題に対する重要な修正が多数導入されています。 特に、以前のバージョンの Prism で作成されたファイルを開くと、一見空のデータ テーブルが表示され、データが失われた問題が修正されました。 このリリースは、Prism Cloudでのグラフの表示や他の重要な修正などが改善されています。

詳しくは、こちらをご覧ください。

0161 Prism 10.1.0 リリースノート サマリー

Prism 10.1.0 は、2023年10月20日にリリースされました。

GraphPad社ページ

改善された機能

  • 多変量グラフで、シンボルサイズを定義するための新しいオプションが導入されました。 最小シンボル サイズを定義してシンボル サイズをスケーリングすることに加えて、最大シンボル サイズを定義してスケーリングすることも選択できるようになりました。 また、最小と最大のシンボル サイズの両方を定義でき、Prism はその大きさの間ですべてのシンボル サイズを適切にスケーリングします!

最小シンボルをサイズ 10 に設定

最大シンボルをサイズ 40 に設定

最小シンボルをサイズ 10 に設定し、最大シンボルをサイズ 40 に設定

  • Prismで提供される全てのデータシミュレーションについて、 乱数種 を定義できるようになりました:
    • 「XYデータのシミュレーション」[Simulate XY Data]
    • 「列データのシミュレーション」[Simulate Column Data]
    • 2×2 分割表のシミュレーション
  • PrismがFisherの正確確率検定で処理することができるデータの大きさを拡大しました。 Prism 10.1.0 は、Fisher の正確確率検定を M x N 分割表で実行することができます(総観測数によって制限)。
  • 数値積分の精度を高めたことで、DunnettのT3多重比較検定から計算される信頼区間が改善されました。
  • 以下を含むアプリケーション全体のパフォーマンスが向上しました:
    • 大量のデータが含まれるファイルを開く
    • 除外された値/空の値が含まれるファイルを開く
    • 膨大な数のデータシート (最大 500) を含むファイルを開く
    • 大量のデータが含まれるファイルの保存
    • グラフのレンダリング (大量のデータによるグラフに対する改善)
    • 分析パフォーマンス(Pearson 相関での改善)
    • Magic 機能(Windows での改善)
    • レイアウトのコピー (Windows のみで改善)
    • 大きなプロジェクトでのナビゲーション (ギャラリーとシート間での表示の切替え、大きい画像を持つレイアウトへの切替え)
    • データのインポート(「グループプロット」[Grouped]データでの改善)
  • Prism Cloud ベータ: プロジェクトを公開した後、Prism Cloud Web アプリケーションでデータと結果をグラフとレイアウトとともに表示します(サブスクリプションでのみ)。

分析のバグフィックス

グラフのバグフィックス

その他のバグ修正

0155 グループ・サブスクリプションライセンスでの管理者の追加方法

My Accountに グループサブスクリプション・ライセンス管理者の登録メールアドレスと、パスワードでログインします。

画面左側のライセンスアクティベーション情報部分下部にある Edit Group Profile をクリックします。

次に、開いたGroup Profile で、新規管理者のメールアドレスを入力し Add をクリックします。

https://www.graphpad.com/myaccount/ を開き、
Create a New Accout追加される管理者の方のアカウントを作成します。
※ メールアドレスは、先に登録されたものとなります。また、ここで設定するパスワードがSign Inでのパスワードになります。

Get Startedをクリックし て終了し、登録されたメールアドレスとパスワードでSign In できることを確認します。以上

※パスワードを忘れた/変更したい場合、続いて、”Forgot your password?“をクリックします。

開いたSet your password 画面で、登録した新規管理者のメールアドレスを入力Submitをクリックします。

Submit をクリックすると以下の表示が行われます。

入力した新規管理者のメールアドレス宛に、GraphPad社から GraphPad Password Reset Request というタイトルのメール届きます。 メール本文中のReset Passwordをクリックしてください。

次の様なパスワード設定のためのダイアログがひらきますので、パスワードを設定し、Submitしてください。

以上の操作が終わりましたら、新しい管理者のメールアドレスとパスワードでログインできるか確認してください。

以上

0154 Prism 9.4.0 リリースノート概要

Prism 9.4.0 リリースノート


多重t検定についてのペアごとの比較

ユーザーからの問い合わせによって生まれた機能

Prism 9.4では、分析機能が拡張され、このペアごとの比較機能を「多重t検定 (およびノンパラメトリック検定)」分析で使用できるようになりました。

この分析の後で、1回ボタンをクリックするだけで、自動的に結果を直接グラフにプロットできるようになりました!


ペアごとの比較についての新しいコントロール

お気に入りの機能のカスタマイズ性と柔軟性がさらに向上しました

”ペアごとの比較”機能の最初のリリース後、この機能の改善について多くのフィードバックが寄せられました。そして、GraphPad社はこれらのリクエストの多くを実現しました。

P値 接頭語

数値でP値を表示する場合に大カッコのラベルで接頭語を含めるオプションが追加されました。組み込みの “P =” または “p =” 接頭語(スタイル設定に従う)を選択するか、あるいは、ユーザー自身で設定した接頭語を入力するか選択することが可能です。

大カッコスタイルのオプションが明確になりました

Prismの以前のバージョンでは、「ペアごとの比較」[Pairwise Comparisons]ダイアログで3つの大カッコ・スタイルがドロップダウンメニューで表示されていましたが、識別するのが簡単でありませんでした。このドロップダウンメニューを、選択する際に異なる3つのカッコのスタイルが明確に表示されるタイル表示に変更しました。

テキストの大きさとアスタリスクの大きさが独立しました

アップデートされた「ペアごとの比較」[Pairwise Comparisons] ダイアログでは、グラフに追加されたアスタリスクの大きさとテキストラベルの大きさを独立して別々に指定できるようになりました。

距離の指定

正確に距離を調節して、グラフの最終的な外観を微調整するには「線からラベルまでの距離」コントロールを使用します。


棒グラフのデフォルトの軸範囲の改善

Prism 9.4では、すべての棒グラフのプロット方法をアップデートし、これらのグラフのデフォルトの軸範囲に常にゼロが含まれるようにしました。

GraphPad社 Prism 9.4.0 Release Notes

0153 Apsche Log4j 脆弱性の影響について

GraphPad社は最近公表されたlog4jの脆弱性を認識しており、システムのステータスを確認するために製品チームと技術チーム全体で取り組んできました。 現時点では、すべての製品が影響を受けていないか、この脆弱性が軽減されていることを確認できました。


必要なすべての緩和策がGraphPad社のサーバーで行われているため、現時点ではお客様からのアクションは必要ありません。 皆様のPCにインストールされているGraphPad Prismアプリケーションは、この脆弱性の影響を受けず、ユーザー側でのアクションも必要ないことにご注意ください。


GraphPad社の情報セキュリティおよび技術チームは、この脆弱性の状態を引き続き監視し、それがGraphPad Prismアプリケーションに影響を与えるかどうか/どのように影響するかを評価し続けます。 現時点での評価に変更が生じた場合は、改めてこのページご報告いたします。

以上

0150 Prism 9.2.0 リリースノート (要約)

「データ分析」[Analyze Data]ダイアログ・アップデート:
検索可能な分析と最近使用された分析

Prismは、データの処理や調査に使用可能なたくさんの分析を提供します。Prism 9.1.0では「分析」[Analyze] メニューが導入され、Prismの分析ダイアログにアクセスするための新しい手法が提供されました。このメニューは、組み込みのシステム機能を使用して、macOSで完全に検索可能でした(ヘルプメニューにある検索バーを使用)。Prism 9.2.0では、macOSとWindowsで使用可能なPrismの分析ライブラリを捜す新しい方法を導入しました。Prismツールバーの「分析」[Analyze]ボタンで開かれる「データ分析」[Analyze Data]ダイアログには、目的の分析が簡単に見つけられるように検索バーが設けられます。

また、最も頻繁に使用する分析を簡単に見つけ易くするために、「データ分析」[Analyze Data]ダイアログの構成にいくつかの変更を行いました。”「最近使用した分析」[Recently used]”フォルダは、迅速かつ容易なアクセスのために分析リストの上部に移動されました。


新しいグラフ軸タイトル・コントロール

完璧に見えるグラフを作成することが重要なことを、GraphPad社は理解しています。ほとんどの場合、ユーザーは適切な種類のグラフ、適切な色、適切な線の太さなどを取得することに重点を置きます。しかし、ユーザーが忘れがちなのが、Y軸タイトルの方向と位置です。”標準的”グラフには、90°回転(垂直方向)され、Y軸の中心にY軸のタイトルが表示されます。この方法の簡単な例を以下に示します:

グラフで示されるように、この可視化は各々の州の人口を表しています。Y軸タイトルは”標準”の向きと位置で表示されていて、 -Y軸のタイトルは比較的短いため- このグラフはかなり見栄えがします。しかし、Y軸のタイトルが少し長い次のグラフを見てください:

このケースで、Y軸タイトルの”標準”の位置は、同じくらい良いようには見えません。これに対処する1つのオプションは、軸タイトルのフォントサイズを変更するか、タイトルを複数行のテキストに分割することが考えられますが、別の解決策は、Y軸タイトルの回転と位置を変更することかもしれません。軸の左側に軸タイトルを含める代わりに、Y軸タイトルの上に配置し、- 新しい位置を考慮して- テキストが水平になるように回転して変更することもできます。下のグラフは、これがどのように見えるかを示しています(グラフのタイトルもY軸のタイトルと揃えられており、X軸のラベルが軸の上側に移動されていることに注意してください):

Prism 9.2.0では、Y軸タイトルの回転と位置の両方を指定するための新しいコントロールセットが導入されています(必要に応じて、左右のY軸別々にコントロールされます)。デフォルトで、Y軸タイトルテキストの回転は、自動的に割り当てられます(縦/水平、位置により判断)が、回転の手動による指定を選択することもできます。これらのコントロールは「軸のフォーマット」[Format Axes] ダイアログの「タイトルとフォント」[Titles & Fonts]タブに追加され、Y軸を次のように指定できます:

回転/Rotation:

位置/Location:


カラースキームによる塗りつぶし

棒グラフ、箱ひげ図、バイオリンプロットなど、たくさんの様々な種類の視覚化を使用して、データのセット(グループ)を要約できます。これらの視覚化は、元となるデータの1つ以上の統計量の要約を表す簡単な方法を提供します。これらの統計量の要約の例は、標本標準偏差、標本平均とその標準誤差、または、信頼区間、中央値とデータの四分位値、その他、が含まれます。しかしながら、多くの場合、データの量が妥当である場合は、セットや群に含まれるデータポイントの個々のシンボルも含めることは良い考えです。Prismは、以下を含む要約の視覚化による個々のデータポイントのシンボル重ね書きのような多くのオプションを提供します:

以前のバージョンのPrismでは、あらかじめ定義されたカラースキームをこれらの可視化のいずれかに適用すると、何らかの予想外の結果が生じました。具体的には、これらの可視化はこれらのカラースキームの”塗りつぶしの色/Fill Color”による割当てを無視し、要約の可視化対象(バー、ボックス、バイオリン)の内部を完全に透過にします。これは、以前のバージョンのPrismでユニバーサル/ColorblindSafeカラースキームを適用した後のこれらのグラフの外観です:

Prism 9.2.0以前のバージョンでグラフにカラースキームを適用

これは、塗りつぶしの色がシンボルに適用されている色と同じである場合、シンボルが不明瞭になるためです。これは、そもそものすべてのデータを表示するという目的を無効にします。しかし、多くの組み込みのカラースキーム(と、ユーザー定義のカラースキーム)は定義された塗りつぶしカラーを含み、これらの塗りつぶしの色が認識され使用されることが必要です。それで、Prism 9.2.0では、塗りつぶしの色がグラフに追加される方法を改善しました。今では、Prismは定義された塗りつぶしの色を選択されたカラースキームで使用しますが、シンボル(または四分位線など)が明瞭に表示されるように、50%の透過度で適用します。その結果、はるかにカラフルなグラフが作成され、データに関する最も有用な情報がすべて伝達されます:

Prism 9.2.0でのカラースキームが適用されたグラフ

グラフポートフォリオ/Graph Portfolioのアップデート

Prism 9.2.0では、グラフポートフォリオにある多くのサンプルグラフの視覚的な更新が行われます。これらのグラフの多くは、新しいY軸のタイトル位置、新しい配色(半透過色のカラースキームのいくつかを含む)で更新され、全般的に視覚的改善が行われています。ウェルカム/Welcome ダイアログからグラフポートフォリオ/Graph Portfolio をチェックして、Prismが生成できるさまざまな形式のグラフの多くの例を調べてください。

0147 Windows 10(バージョン2004以降)でPrismがフリーズする (Update 2023/03/16)

Microsoft IMEの影響により、Windows 10(バージョン2004以降) およびWindows 11で、文字/数値入力でPrismがフリーズする問題が確認されました。 この問題は、Windows 10 20H1 以降の全てのバージョンで生じます。Windows 11では、22H2以前のバージョンが対象となります。

今後のWindows Update を実行することで、この問題は解消されるものと思われますが、それまではMicorosoft社が提案する以下の回避策を適用ください。

回避策


以下の手順に従って、互換モードを有効にすることで、Prismのフリーズを回避することができます。

  1. [スタート] を選択し、「設定」 と入力して選択するか、Enter キーを押します。
  2.  [設定] 内の検索ボックスに「IME 設定」 と入力し、ご使用の言語に適切なIME 設定、たとえば、日本語の IME 設定などを選択してください。
  3. [全般] を選択します。
  4. [以前のバージョンの Microsoft IME を使う] をオンにします。

注: 互換性設定を長期間使用するのではなく、この問題の影響を受けるユーザーのための一時的な回避策として使用することをお勧めします。

※ Windows 11の場合は、Windows 11 ver. 22H2 にアップデートすることで問題は解消されます。

以上、ここまで