GraphPad Prism  6 ユーザーズガイド

欠測値

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欠測値

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データを入力する際、値が欠測している場合はその欄は単に空白のままにします。除外した値は、欠測値とまったく同様に処理されます。

Prism では、空のセルの処理とゼロが入力された場合の処理は異なります。空のセルは常に欠測値として認識されます。可能な場合はこのデータが分析され、そうでない場合は分析結果は空白となります。

Prism での欠測値の処理方法の詳細は各統計検定により異なります

 

hmtoggle_plus1対応のない t 検定、Mann-Whitney 検定、普通の 1-way ANOVA、Kruskal Wallis 検定

これらの検定は、サンプル サイズが均等でない場合でも機能します。欠測値は問題になりません。

 

 

 

hmtoggle_plus1対応のある t または Wilcoxon-matched-pairs 検定、繰り返し測定 1-way ANOVA

Prism では、すべての条件についてデータが存在する行のみが分析されます。値が 1 つでも欠測している場合、その被験者 (行) は無視されます。

 

 

hmtoggle_plus1 普通の (繰り返し測定ではない) 2-way ANOVA: 行データの入力

いくつかの値が欠測している場合、2-way ANOVA 計算は複雑なものになります。いずれかの行またはカラムの組み合わせで値がまったく存在しない場合、ANOVA は計算されません。いずれかの行またはカラムの組み合わせで、他の組み合わせよりも繰り返しデータの数が少ない (一部の繰り返しデータが欠測している) 場合、SA Glantz と BK Slinker によって説明されている手法によって計算が行われます。この方法では、ANOVA の問題は多重回帰の問題に変換され、その結果が ANOVA として表示されます。Prism では多重回帰の計算は 3 回実施されます。それぞれ、カラム、行、および交互作用が異なる順序で多重回帰プロシージャに渡されます。それぞれの 2 乗和は 3 回算出されますが、Prism では多重回帰式に最後に入力されたファクターの 2 乗和のみが表示されます。これは、タイプ III 2 乗和と呼ばれます。

 

hmtoggle_plus1普通の (繰り返し測定ではない) 2-way ANOVA: 平均値、SD (または SEM) および N の入力

データがバランスの取れたものである (各条件に関しサンプル サイズが同じである) 場合、平均値、SD (または SEM) および N としてデータを入力すると、生のデータを入力した場合と同じ結果が得られます。しかし、バランスが取れていない場合は、平均値、SD (または SEM) および N として入力されたアンバランスなデータから正確な結果は得られません。代わりに、非加重平均の分析と呼ばれる簡略化された手法が使用されます。この手法は、LD Fisher と G vanBelle によって説明されています (詳細については下記を参照)。サンプル サイズがすべてのグループで等しい場合や、他の特殊な場合に関し、この簡略化された手法により生データに基づく分析で得られるものとまったく同じ結果が得られます。しかし、他の場合、結果は近似値にしかなりません。データがほぼバランスが取れている場合は (欠測値が 1 個から数個のみ)、近似値の精度は良好なものとなります。データのバランスが取れていない場合は、できるだけ繰り返しデータをそれぞれ入力するようにしてください。

 

hmtoggle_plus1 繰り返し測定 2-way ANOVA

Prism では欠測値がある場合、繰り返し測定 2-way ANOVA は実行できません。Prism 5 以降のバージョンでは、各被験者について完全なデータがある限り (各日時または投与量)、各グループの被験者の数が異なっている場合でも機能します。たとえば、4 つの日時における 2 つのグループ (対照群と治療群) の測定結果を比較するとします。治療群の被験者数が対照群の被験者数より多い場合、各被験者に対して 4 つの日時すべてのデータが存在するかぎり問題ありません。しかし、被験者のいずれかに 3 つの日時のデータしかなく、4 つ目の日時のデータが欠測している場合は繰り返し測定 2-way ANOVA は分析されません。 .

 

hmtoggle_plus1 線形および非線形回帰

欠測値がある場合でも直線および曲線のフィットは機能します。Prism で各繰り返しデータか平均値のいずれがフィットされるようにするか選択することができます。平均値のフィットを選択した場合、計算に使用された値の数に関係なく各平均値が同じように重み付けされます。各繰り返しデータのフィットを選択する場合、X 値で Y の繰り返しデータの数が多い方が、少ないものに比べて重み付けが多くなります。

 

hmtoggle_plus1生存曲線

生存曲線の比較では、サンプル サイズが等しくなくても問題ありません。ある被験者に関するデータがまったく存在しない場合、その被験者に関するデータは入力しなくても構いません。ただし、データが欠測したまま操作を続ける前に、特定の日時まで被験者が生存していたことが分かっているが、その後はどうなったか不明である (または分かっているが、治験プロトコルに従っていなかったためにそのデータは使用できない) 場合に発生するデータの打ち切りに関するトピックを参照してください。Prism では打ち切りになったデータも処理可能です。これらの被験者を削除せずに、治験プロトコルに基づいた生存期間を入力し、その期間を打ち切りとしてマークします。