Prism 9.5.0 リリース : 2022年12月07日(米国時間)
Prism 9.5.0では次のような機能の追加と改善が行われました。
カラースキームの追加
新たに9種類のカラースキームを内蔵しました。
アクセシビリティが改善されました Prism9.5で追加された最初の3つのカラースキームは、すべて、誰でも色の違いを認識できるようにすることを目的としています。 色盲(色覚異常)は、特定の色調の違いを認識することが困難、不可能な状態です。 以前のリリースでは、様々な色覚異常の方が識別できる色調を用いた「ユニバーサル」[Colorblind safe]カラースキームが1つ導入されました。 Prism 9.5では、さらに3つの「ユニバーサル」[Colorblind safe]カラースキームを導入し、同じ目的を達成するとともに、グラフ作成にちょっとしたバリエーションを持たせています。 注意:これらのカラースキームを使用するとき、透過性の使用は避けられるべきです! これらの色の透過性を調整すると(Prismの一部のグラフ形式ではデフォルトで行われる)、一部の色が識別しにくくなることがあります。 これらのカラースキームを使用する場合は、色の透過性が0%(または100%の不透過)に設定されていることを確認してください。 詳細
ユニバーサル 2:サンセット
ユニバーサル 3:レイクサイド
ユニバーサル 4:バレンタイン
時代の色 - 時を超えた視覚の旅 Prism 9.5では、他に6つのカラースキームが追加され、それぞれが、歴史上の様々な時代からインスピレーションを得たカラーテーマを表しています。
1960s:平和と愛とビートルズの時代
1970s:最初の「地球の日」とたくさんのアース トーン
1980s:MTV、パソコン、すべてのネオンサイン
1990s:グランジミュージック、シンプソンズ、そしてムーディーな色使い
2000s:ソーシャル・メディアの台頭(とキャッチーなアプリカラー)
2010s:パントン社、”カラー・オブ・ザ・イヤー” キャンペーンを開始
ユーザー独自のカラースキーム作成での問題を修正しました Prism 9.5では、動作を改善して統一しました。 既に存在する名称でカラースキームを保存しようとすると、Prismは既存のカラースキームを置き換えるか質問するようになりました。
Prism Cloud Early Access
Prism Cloud は、Prismプロジェクトファイルを仲間と共有、閲覧、共同作業するための全く新しいWebベースのアプリケーションです。 この新しい機能はPrismデスクトップアプリケーションとシームレスに統合され、非常に簡単に使い始めることができます。 Prism Cloudによって、もはやグラフやレイアウトのエクスポートや、プレゼンテーションや他のファイルに挿入する必要はありません。 もはや共同研究者との間でメールをやり取りする必要はありません。 また、フィードバックを受けるたびに、この全てのプロセスを繰り返す必要もありません。
Prism Cloudでは、単純に自分の作業をオンラインのワークスペースに公開するだけで、公開した作業を他の人と共有し(相手がPrismを持っていなくても!)、ディスカッションを作成してコメントし、リアルタイムでフィードバックを得たりすることができます。 その上、Prismファイルの変更と更新を公開された作業に対し行うことができます。 Prism Cloudで作業を共有した他の研究者は、あなたが行った変更をすぐに見ることができるので、新たにメールを送信する必要はありません。
Prism Cloudは現在、Early Accessプログラムの参加に選ばれた方のみ利用可能です。 このページ で Early Access ウエーティングリストにサインアップすることができます。 また、Prismデスクトップアプリケーションの新しいPrism Cloudツールバーボタンをクリックすることでも、始めることができます。 Early Access プログラムに参加された場合、Prism サブスクリプションライセンスとPrism Cloudが接続され、グラフやレイアウトの公開を開始できるようになります。
改善された機能
主成分分析を行うとき、Prismは「寄与率」[roportion of variance]グラフをデフォルトで生成します
(このグラフは、この分析が実行されるとき、分析パラメータダイアログの「グラフ」[Graphs]タブでデフォルトで選択されます)。 非線形回帰でモデルフィット間のパラメータを比較する際の対立仮説の表現を改善しました(対立仮説は変わらず、何を検証しているのかがより明確になるように表現だけがが変更されました)。
比較されているパラメータの数に応じて、Prismは以下の表現を使用します:1つのパラメータが比較されている:”[パラメータ名称] 少なくとも1つのデータセットついて異なる/different for at least
one data set” 複数(K)のパラメータが比較されている:”少なくとも1つのデータセットについて[K]つのパラメータが異なる/[K] parameters different for at least one data set” 全てのパラメータが比較されている:”少なくとも1つのデータセットで曲線は異なる/Different curve for at least one data set” Cox 比例ハザード回帰パラメータダイアログの「推定」[Predictions] タブで、「時間」変数をリストの上部へ移動させました。 「線形重回帰」[Multiple Linear Regression]とCox 比例ハザード回帰分析で、パラメータダイアログの「補間」[Interpolation]と「推定」[Predictions] タブで、表現を改善しました。 多重t検定 (およびノンパラメトリック検定)パラメータダイアログの「実験意図」[Experimental Design]タブの上でサマリーの言い回しを簡単にしました。 選択したオプションが明確に要約されるようになりました。 「記述統計」[Descriptive Statistics]パラメータダイアログの「詳細統計量」セクションで、このオプションを選択するとき結果が計算されることを示すために、オプション「幾何平均値」を「幾何平均と幾何標準偏差要因」[Geometric mean and geometric SD factor]に変更しました。 「ネスト 1-way ANOVA」[Nested 1-way ANOVA]、または、「ネスト
t検定」[Nested t test] が、繰り返し値の間で変動がないデータで実行されるとき、アラートを追加しました:「どのサブカラムの繰り返し値間にも変動は無いので、Prismはネスト1-way ANOVA[ネストt検定]を実行できません。」[Prism cannot perform nested one-way ANOVA [Nested t test]
because there is no variation among replicates in any of the subcolumns.]
分析のバグフィックス
(Windows) 非線形回帰の「ユーザー定義の数式」[User-defined Equation]ダイアログで、「レポート用に変換」[Transforms to Report]タブでの、「定義」[Definition]フィールドの突然の制限を修正しました。
グラフのバグフィックス
データが”フローティングバー”
や ”シンボル”として表示されるグループプロットで、予期せずベースラインが表示される問題を修正しました。 (Mac)[macOS 11, 12]256 より多くの接続されたセグメントで構成される直線と曲線が破損して表示される問題を修正しました。
その他のバグ修正
(Windows) 対応するレジストリ項目がなくなっていたり、あるいは、壊れてしまった場合、PrismがMS PowerPointや、Wordを起動できない問題を修正しました。 (Windows) 「カラースキームの定義」[Define Color Scheme]ダイアログで、ユーザー定義のカラースキームに上書きしようとしたとき、確認アラートが正しく開かれるようになりました。 (Windows) Prism 9.4.1を、新規にインストールしたWindows PCで生じたPrismのデジタル証明書確認に関連した問題を修正しました。このような場合には、アラートは誤って表示されますが、今後は表示されることはありません。 (Windows) 「抽出と再構成」[ExtractとRearrange] パラメータダイアログで、高 DPI スケーリングのディスプレイで、ラベルの一部がカットされて表示される問題を修正しました。 (Windows) 元のデータシートの名称を変更した後に情報シートの名称が更新されなかった問題を、修正しました。 (Mac) Prism は、Define Color Scheme ダイアログによって警告を表示することで、ユーザー定義のカラー スキームを正しく上書きできるようになりました。 (Mac) Parameters: Multiple Linear Regression ダイアログの”Select
all”リンクのレンダリングを修正しました。 (Mac) Cox Proportional Hazards regression ダイアログの Predictions タブの UI を改善し、Scenario テーブルのラベルを中央に配置しました。 (Mac) parts of whole グラフの “Change” メニューで、”Graph Appearance…” を
“Parts of Whole Appearance” に名称を変更しました。 ポートフォリオファイルのフローティングメモで、タイプミス”Gaph” を “Graph”に
修正しました。